自作ラノベ「ゾンビアニ」「ダークホワイト」で書きたかった事

創作について

僕は約一年半ほど、ノベルアップさんで「ダークホワイト」というラノベを書いています。

ハッキリ言って、全然閲覧されていない底辺中の底辺であるラノベなわけですが、自分的にはかなり熱を入れて書いた作品です。

……とはいえ、僕は物書きをなんとなく始めた程度で、僕自身が大した知識のない無学な人間です。
ガチで書いている作家さんとは天と地ほどの差がある事は間違いありません。
それでも書いてみた、恥ずかしいラノベと言えましょう。

しかし、この作品の中に込めている僕の思い入れや、キャラクターに対する熱量だけは、僕は他の作品に負けじと持たせている自身だけはあります。
僕が創作においてやりたい事や書きたい事を、これでもかと詰め込んだ作品ではあるのです。(未熟ながら)

そして、約一年半ほどかけた「ゾンビアニ」「ダークホワイト」という二部作は、そろそろ終了にしたいと思います。

そこで今回は、僕がこの2作で書きたかったことをつらつらと書きたいと思います。

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テーマは「生きるための悪行」

日本における現代は「飽食の時代」と言われるほどに、食べる事に不自由する事はあまりない時代だと思います。

それに、何かの拍子に職を失ったとしても、喰いっぱぐれてのたれ氏ぬ様な事はあまりないんじゃないかと思います。

それほどに、充実した時代なんじゃないかと。

かくいう僕自身も、そういった日本の恩恵の元に暮らしていけてる幸せ者で、命の危険を感じるほどの事や、絶望的な状況にはさらされたことがありません。

思うに、これってのはとても幸せな事で、戦争や貧困に喘ぐ苦しい状況で生きる人々にとっては、怒りを覚えるほどに恵まれているのではないかと思うのです。

そう考えてみた時に、僕はふと思いました。
「自分がそういう抜き差しならない状況に置かれたら、どうしようと考えるだろうか?」と。

するとすぐさま、僕がそういう状況に置かれたときに考えるであろう思考が浮かんできたのです。

それが、「生きるための悪行」です。

自分が生きるために、誰かから奪い、誰かを犠牲にしようと考える……。
僕は絶対に、こういう事を考えてしまうだろうと思いました。

断っておきますと、僕は善人では決してありませんが、決して悪人でもありません。

しかし、自らが生きられない状況となってしまえば、たとえ悪行であろうとも、生きるためならば手段を択ばないだろうと思います。

そして、きっとそれは殆どの人が同じなんじゃないでしょうか。

そこで書いてみようと思ったのが、生きるために悪行を重ねてしまう存在が主人公の作品……。
それが「ゾンビアニ」であり、「ダークホワイト」に続く世界観です。

悪人が主人公……ってな作品は珍しくもないので、どうか?とは思いました。
しかし、デイストピアを題材とした作品の多くは、「それでも強く生きていく。誰かが居て強くなれた」ってな展開が中心であり、悪行をセンターに置いた作品は少ないんじゃないかと感じたのです。

そのため、僕は「ゾンビアニ」と「ダークホワイト」に登場する人物の殆どを、決して善人とは言えないような嫌な奴として描きました。

特に、「ゾンビアニ」で主人公視点であるリクトは、ハッキリ言って嫌な奴です。

理由があってサイコパスの様な人格になってはいますが、読んでくださった人は恐らく、リクトが嫌いになるのでは、と思います。

しかし、僕が描きたかった世界観はそれが狙いであり、そういう展開を書きたかったのです。

テーマは「生きるための悪行」。
人間の根本的な弱さです。

人間は、近くにいる人を慕ってしまう

僕が「ゾンビアニ」と「ダークホワイト」で描きたかったことのもう一つは、「人は近くにいる人をどうしても慕ってしまう」という心理です。

これは経験がある人も多いのではないでしょうか?

「嫌な奴」「嫌いな人」と思っていた人がいたとしても、もしも「ほかに誰も存在しなかった」としたならば、人は近くにいる人を慕い、好きになってしまうと思います。

恋愛テクニックでプチストーカーみたいな行為が有効だという話を聞いた事がありますが、人間にはこういう心理的傾向があるんじゃないかと思います。

「ゾンビアニ」で登場するユキナという少女は、主人公であるリクトと、その兄でありゾンビであるタイガによって、共に暮らしていた大切な人々を全て奪われることになります。

しかし、とある理由からリクトとタイガと共に旅立つことになってしまい、旅路の中で次第にリクトとタイガを慕っていってしまう様になります。

そして、「ゾンビアニ」から十数年後の「ダークホワイト」では、ユキナは完全にリクトとタイガが大切な人の中の一部となってしまっています。

もしもこの2作品を通して読んでくださった人がいたならば、恐らくはユキナの心理状況には疑問を抱くのではないかと思います。

しかし僕は、現実的にこういう心理状況はあり得るのではないか?と思うのです。

荒廃した世界で、頼れる人もいない……
すぐ近くにいる人物よりも、遥かに恐ろしい存在が世界にはゴロゴロといる……

もしも、世界がそんな状況だったならば、人の心理はどうなっていくでしょうか?

恐らく、一番近くに存在する人間を慕い、想ってしまうのではないでしょうか。

僕は「ゾンビアニ」と「ダークホワイト」のテーマとして、そんな心理描写も描きたかったのでした。

明確な「敵」はいない

「ゾンビアニ」では「神窓工学」とう敵組織が、「ダークホワイト」では「グラマ」という敵となる存在が登場します。

しかし、「神窓工学」は元を辿ればゾンビという脅威に対抗しようとした人類が生んだ組織であり、「グラマ」は滅亡を間近にした人類を神に反逆する形で救おうとした存在です。

2つの敵は両者ともに、悪意から敵となる存在になったわけではありません。

また、主人公サイドとは考え方が違うのですが、明確に「悪である」とは言えないような境遇と性格に設定しています。

これは、多くの海外ヒーロー作品の様に、「悪は悪として生まれ、悪として生きる」ってなストーリー構成にはしたくなかったためです。

僕は富樫先生と庵野監督が好きなのですが、両先生の作品はいずれもそういう傾向があるため、意識しての描き方です。

また、こういう「敵にも理由や背景がある」ってな作品傾向は、日本人ならではのものなのではないかと思いますので、日本人らしい作品を作っていきたかったためでした。

「悪を悪として描かない」「敵を敵として描かない」というのはある意味ポリシーみたいなもので、僕は始終としてこれを意識しながら、微妙な立ち位置でキャラクターを描きました。

ちゃんと作品を終わらせたい

さて、ここまで「ゾンビアニ」と「ダークホワイト」についての思い入れ(独り言)をつらつらと書きましたが、熱量だけは伝わる文章であれば幸いです笑。

そして、僕の人生初のラノベであり、作り上げた世界観ですので、「ちゃんと終わらせたい」というのが今の第一の目標です。

やはり、最初の作品という事もあって、文章力が無い上にストーリー構成に矛盾してくる部分もあったりで、とてもクオリティに自信を持てる作品ではありません。

しかし、僕がこれまでの人生で多くのマンガや映画や小説を見てきた中で、「これっていいな」「素敵だな」「これはリアルだな」なんて感じた多くのものを、これでもかと詰め込んだ作品です。

そして、僕が持つ「中二病」な世界観のベースがようやくできた作品となります。

やはり、ここまで来たらしっかりと終わらせたいものです。

なお、「ダークホワイト」は現在61話目を執筆中なのですが、全64話で終わらせる予定。
ラスボスとの最終戦については、挿絵入りで全力出して書きたいと思います。

なので、お暇がある方がおられましたら、是非にもチラ見してくださいなw

ノベルアップ+ 「ダークホワイト」

そして、この先の世界線が続く「Recant: Man」というゲームも作成中ですので、完成しましたら是非ともよろしくお願いいたします!

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